「…スピー…スピー…スピー……」 さっさと布団に潜り 別れ話なんて本当にしたかどうか曖昧になる位 当たり前に小憎たらしい位可愛い寝息を立てるヨウタを ぼんやり眺める。 産まれて初めて来たといって あたしの働いていたクラブで硬直していたヨウタの隣に座った日以来 一目惚れだとストーカーばりにつけ回し 真珠通りの端で愛を叫んだのは今も昔もこいつ位だっただろう。