先輩はいつもからかってくる。
でも、そんな先輩が私は好きだ。
なんだかんだ言って、可愛がってくれてる気がするから。

…でも、誰にでもこんなにしてたら、嫌かな。

「まぁまぁ!行こ!」
「はい!」



「花音ちゃ~ん。」
「疲れました?」
「そろそろなんか食べよ~よ。」
「もうちょっとしたら小さいスーパーがあるはずですよ!」
「そーだね」
「じゃあ…はい!これどうぞ!」

ソーダ味のアメを渡す。

「ありがとう!!!俺、嬉しすぎて!もう嬉しすぎて!!!」
「喜んで貰えてうれしいです♪」
「がんばるね!」

アメちゃんで喜ぶ先輩も子供じゃないですか!
サッカーしてる時とのギャップにやられそうなあたし。

ジャージ越しに伝わる熱。
きっと夏が暑いからじゃない。

先輩のせいだよ。