「そういえば今回の新任教師二人、校長の話によれば、カッコいいらしいよ〜」
頭を撫でるを止めてンフフ〜と少し不気味な笑い方でコロッと話題を変える。
「そうなんだ〜」
サラッとその話題を流すような相槌を打つと桃ちゃんはまたもや頬を膨らませた。
「っもう!
美桜は本当に男に興味ないよね〜」
「そうかな?」
なんて言ってるけど確かにそうかも。
基本的に男の人は苦手である。
まだ“男の子”と呼ばれる小さい子は平気だがそれが“男子”や“男性”となると話は別だ。
寧ろ、男性なんてもっての他だ。
だから、基本話さない。し、こんな事だが恋もしたことない。
だからこそ、正直関わりたくないのだが…
「今日来るんだから、ウチらも今日お迎えだね!」
爽やかな笑顔で楽しみにしている桃ちゃん。
そうなのだ。
今回新任さんが遅れてきたと言うことで、新任さんのお迎えを二学年学級委員で最も真面目だと言われた私と、最も信頼されてる桃ちゃんがやることになった。
しかも年は24である。
ちょうどその年代は苦手ランキング、ナンバーワンだ。
「ねぇ桃ちゃん。
私やりたくないよー」