SHE IS MINE(2014年七夕短編)



「もう、わたしたちにはこのキャンディはいらないね」


「だな」


わたしと星司お兄ちゃんを結んでくれたキャンディ。


織姫と彦星をちゃんと会わせてくれたキャンディ。


それが必要なくなっちゃうのはちょっとさみしいけど、次に進むためのステップだと思うんだ。


気持ちはちゃんと伝えるから。


星司お兄ちゃんもきっとそう思っているよね?


「僕の彼女になってくれますか? 織姫さん」


「よろしくお願いしますっ、彦星様!」


恋する乙女の皆さん。
待つ恋に疲れたら、忘れる恋もアリかもよ?


でもね。
忘れたなら、責任持って思い出してあげてね。


思い出したときに、きっと素敵な出来事があなたの元に訪れるから。






「ずっと、織賀は僕のだから」






─END─