その女の子はずーーーーっと、翔也を見ていた。
香織ちゃんによると、空手部の同じ学年のマネージャーらしい。
頬を赤く染めたり、あたふたしてる姿を香織ちゃんは見たのだそう。
「あれは、恋する乙女のしぐさよ!」
うんうん、と納得しているようだ。
「翔也はいい人だもんね。」
「そんなんで、すまされないわよ!告るのよ!告ればいいのよ!!」
「ほぇ~~!!」
香織ちゃんの押しは強かったのであった。
いつかは言えたらいいなとは思うけど……。
「まだもう少しこのままでいたいな…。」
翔也のことを考えると前より鼓動が速くなっていた。