―カラーン
店をでた
「美味しかったね」
「ああ。少し歩こうか」
二人で夜の道を手をつないで歩く
「―篠崎」
「んー?」
「小宮がお前に会いたいって」
「…え?」
いまさら…会ったって
「……話すことないから会わない」
「篠崎、無理に会えとは言わない。
小宮の肩を持つ訳じゃないが…
アイツも何かしらの結び目を持ってるんじゃないか?」
―結び目
「お前は罪悪感で自分を縛ってる
俺は後悔で自分を縛ってる
アイツはお前に対する執着心を自分で縛ってる
解けるのは、篠崎だけだ」
―小宮くんも苦しいの?
それは、あたしが原因なの?
「でも、解き方が分かんないよ」
「たぶん、話を聞くだけで大丈夫だ
不安なら一緒に行くから」
……どうしよう
でも、あたしのせいなら
怖いけど、会った方がいいのかな?
「……ホントに一緒にいてくれる?」
「ああ、約束する」
「……分かった。会うよ」

