―そのとき
「りなっ!!」
りなが転んだ
―膝から血が出てる
「り、な…」
「大丈夫!走るよ!!」
さっきとは逆にりなが
あたしの手をとってゴールした
「り、な」
「いたた…」
「りなちゃん、大丈夫か?」
「椎名君!全然大丈夫だよ~」
「保健室行くぞ」
椎名くんがりなを連れていった
あたしは、その後をただ付いていくだけで
手当ての様子をただ、見ているだけで
「りな、ごめんね」
「え?全然だよ~」
「…血が、血が出てる」
「平気だって」
「…ごめんね」
「もー大したことないし、
結子ちゃんのせいじゃないし」
「……ご、めんな、さい」
「…結子ちゃん?」
「椎名くん、りな、お願い」
それだけ言って保健室を出た

