「そんなに急かさなくても、お仕置きしてあげるからだいじょうぶだよ」
「ひ、ひぃ……っ!」
「さて、と。どうしようか?」
「…………」
泣きべそをかきながら水沢くんをみつめていると、頬に手がそえられた。
や、やっぱり夢の中での水沢くんのほうが、いいかもしれない。
だって今の水沢くん、めちゃくちゃ怖いんだもん……!
怖くなって目をぎゅっとつむると、同時に唇にやわらかいものが触れる。
あれ……?
「……?」
「あんまりイジめすぎるとキミにきらわれるし、このくらいにしておく」
もっと強引なことされると思っていたのに、ただキスをされただけで、拍子抜けした私はおそるおそる目をあけた。


