碧依さんにはなんでわかるの…?
それだけ私のことを見ててくれてるってことなのかな。
言いたいことはちゃんと言ったほうがいいって、教えてくれたのは碧依さんだもん。
言ってもいい…?
「最近…碧依さんが好きって言ってくれないから不安です…」
次第に小さくなる私の声。
碧依さんを見ると、キョトンとした顔をしてた。
「それだけ?」
それだけって…私には大きな問題なのに!
私が頬をふくらませると碧依さんは「なぁ~んだ」って言って笑った。
碧依さんの服の裾を握って、泣きそうなのを必死に堪える。
そんな私の頭を、ポンポンって優しく撫でてくれる。
「あ…雪だ」
碧依さんが言った。
私も顔を上げて、窓の外を見る。
今年初めての雪。
冷たいガラスに手をあてて、小さな粒がたくさん、窓の外で降ってるのを見た。
さっきまで泣きそうだったのが嘘みたいに笑えてる。
「星も見える!」
雪が降ってるにもかかわらず、星空が見えるのがきれいではしゃいでしまう。
「なぁ、優月」
後ろから碧依さんは私を呼んだ。


