枕元で鳴り続ける目覚まし時計に手を伸ばし、眠たい目をこすりながら時間を見た。
只今の時刻6時30分。
なんで今日こんなに早くセットしたんだっけ…?
まだ完全に目覚めていない脳で考える。
…あ!
今日は碧依さん家に初のお泊まりの日だ。
ベッドから飛び起きて、パジャマを着替える。
朝からパタパタと部屋の中を走り回った。
水槽の金魚は気持ちよさそうに泳いでる。
なに持ってけばいいんだろう…?!
とりあえずバッグに詰め込んでみる。
「重い…!」
入れられるだけ入れてみたら、とんでもなく荷物が重くなってしまった。
どうしよう…9時には碧依さんが迎えにくるのに…。
今度は一回全部出して、必要最低限と思われる着替えや歯みがきセットをバッグに詰める。
それから髪の毛をやった。
夏からあまり伸びてない髪を後ろでまとめてお団子にする。
普段髪を結ぶことなんてないから、何度も失敗してやっと出来た。
鏡で何回もチェックしてみる。
この日のために買った、ピンクのワンピースに白いブーツ。
お気に入りのコートを羽織って部屋を出た。


