社宅アフェクション

悲しげな顔のままの数学の授業は終わり、次の時間の授業も、普通に過ぎていった。


すべてが終わった帰りのHR。学校祭運営委員会の女子が、立ち上がった。


「みなさん、朝に連絡したように、部門決めをします」


野球部は当日の仕事が決まっていたから、今まで部門に参加したことはない。どの部門がどうなのかはサッパリだ。が、すでに決めてある。


「装飾部門……」


昼休み始まってすぐ、俺は大陸のところへ向かっていた。同じ部門になれば、きっと当日は一緒にいれるはずだ。
すぐ行ったのは、真綾と大陸を会わせないためだ。


昼休み、あいつは大陸の教室へは来なかった。
つまり、真綾は大陸の入る部門を知らない。