社宅アフェクション

廊下は少し暗い。7時を少し回っている。こんな時間なら当然か。


「ん?電気?」


俺の教室、3年F組だけ、電気がついている。
誰かいるのか……?


ドアを少し開け、中を見た。そこには意外な姿があった。


「解けた!ねぇ解けたよ、京子!!」
「よっし、応用もできるようになったな!もう化学は大丈夫だろ」
「ほんっとにありがとう!!京子がいなかったら、私……っ」
「こんなんで泣くなよ…明日休みだろ?家、行ってやるよ」
「京子、神様~っ!!」


こんな時間まで真綾が残って勉強してるなんてな……ちょっとハンデありすぎたか?
だからといって、俺が負けるはずもないが。


俺は教室に入らず、荷物を置いたままの部室に戻った。