日向の顔を見ていたら、なんとも言えない気持ちになった。

なんで、日向がそんな顔するの?

俺の事なのに。








ったく。



「・・・・わぁーったよ」


俺は、頭をガシガシと掻くと、チャイナ服を引っつかんだ。

るみの表情に花が咲いたようにぱぁっと明るくなった。
その横で、ほんの少し日向が顔を上げた。

その表情は“心配でたまらない”と言う顔だ。


たしかに、みんなの前にこんなボディラインがはっきり見える服を着るのは自殺行為なきがする。


でも、大丈夫。なんかなるだろー。
俺は、そんな根拠のない自信があった。


それを日向にだけわかるように、俺は口の端をキュッと上げて笑って見せた。


「そういや、特技ってなにすんの」


「あ!そうだった。あのね・・・・・ナオに、笑ってほしいの」


「は?」





笑う?

なにそれ。


るみの言葉が理解できなくて、俺は眉間に皺を寄せた。