つか、元気付けるつもりが、逆に怒らせた?



「……ご、めん」



俺は、急に気まずくなってそれを誤魔化すように頭をくしゃくしゃと掻いた。



「……ぷ」

「……」



―――ぷ?



るみが突然吹き出したもんだから、俺の眉間がピクリと動いた。


そして、るみはいつもの笑顔で俺を見上げてこう言った。



「あーあ、なんでヨウジになんか惚れてたんだろ。

あたし……次に恋するなら、ナオがいいな。
……うん。 ナオと恋愛したら、楽しそう!」


「……は?」



俺?



るみはもう一度、嬉しそうにストラップを眺めるとそれを顔の横まで上げた。




「ありがとう。大事にするね」




呆然と見つめる俺を見て、るみは涙を流して笑った。







……なんだ?



意味わからん……。
とりあえず、復活したのか?



俺は泣き笑いのるみを見てポリポリと頭を掻いた。




「明日、一緒にがんばろうね」


「……んー……」




るみの言葉に曖昧な返事しかしない俺を尻目に、早速携帯を取り出して、ストラップを付けるるみ。






まぁ、いっか。





俺は嬉しそうに携帯を眺めるるみを見てそう思った。