愛合傘Ⅰ~終わることで始まる物語~【完】

――中3夏――


弱虫だ。どうしてこんなに辛いの?

毎日雨が続いた。


傘はささなかった。

雨にうたれて、この汚れた心も全部綺麗に落として欲しかった。

毎日部屋で音楽を聴いたりしながら雨空を見ていた。

もう、うんざりになった。

中途半端なこの気持ち。


けど、嫌われたくない…。


「自分に素直になればいいよ」


華奈はそう私を優しく励ましてくれた。

それなのに…私は―――