いっそ、言ってしまえばいい。
思っていること、全部。
だけど、それ以上の恐怖が私を邪魔する。
今、私と夕日君しかいない。
出会ったこの音楽室で、全てを。
「夕日君、私ずっと逃げてた。夕日君が会いたくないって言ったあの日から。」
私は夕日君からずっと逃げてた。怖くて怖くて逃げてた。
でも逃げてたらずっと引きずってしまう。
「夕日君は私のことどう思うの?」
もう謝って許してもらうなんてことはしたくない。
私は自分の気持ちをぶつけて夕日君と向き合わなきゃいけなかったの。
「私は夕日君と話したい!もう一度話し合おうよ。」
私は逃げないよ。
怖くたって逃げないよ。

