愛合傘Ⅰ~終わることで始まる物語~【完】



「もしもし、」

私は祖父に電話をかけた。

「あぁ、」

風の雑音が電話の向こうからする。

仕事中なのに、電話に出てくれた。

「発表…みたんだけど…」

「うん」

「合格、しました。」

「ぉお!おめでとう、よかったな。じゃあまた。」


嬉しそうな祖父の声が聞こえた。


それから次にひかるちゃんに電話をかけた。