愛合傘Ⅰ~終わることで始まる物語~【完】



私の両親はいない。

だけど、来てくれる。

それだけで嬉しかった。

私の両親はみんなから見たら祖母と祖父にあたるだろう。

だけど、それでも親なんだ。


小学生からだろうか、家族団らんが乱れてきたのは。

きっかけは私だ。

私が他人に壁を作るようになってから家族まで学校であった出来事は自分の口から話したくない。


学校と家とでは違う。

学校では明るくして家では無口。

家が一番落ち着くし、本当の私。


それとも話し相手がいないだけなんだろうか、話が合わないんだろうか。