愛合傘Ⅰ~終わることで始まる物語~【完】



月曜日のおはようから始まって金曜日のおはようで1週間を終えるような日々だった。


私にとって金曜日は特別だった。

おはようから始ってそれからまた月曜日が始まる、それが当たり前だった。

「そんじゃ席替えすんぞー」

神様は意地悪だ。

今日金曜日、突然の先生の言葉。

席替えをすることは前々からわかっていた。

いつ席替えしてもいい頃だった。

この1週間、全然夕日君と話していない。

話すどころか毎朝当たり前に言っていた「おはよう」から始まる言葉さえもなくなっていた。

息苦しい空気だった。