愛合傘Ⅰ~終わることで始まる物語~【完】


私の願いはずっと友達でいたい。
圭太が好きだから…。

「仲直りがしたい!私はそれだけ…」

「うん」

分かっているよこれくらい。
これ以上の関係は似合わないの。


「だからって調子に乗んな」

圭太が頬を緩ませた。
……圭太!!

ポツリポツリと、頬を伝う雨の雫。
零れる涙と、呟いた言葉。
濡れた傘の向こうに今、見えた笑顔。
やっと、やっと、笑顔が浮かんだんだ。