「うちはさー、これでいいかなって思う。」

突然さゆりが悲しげな声で呟いた。

「え?」

「だってうちはあの子みたいじゃないし、圭太はうちの事なんにも思ってはくれないから。」


さゆりも、私と同じだ…。

だけどさゆり、好きなのは自由なんだよ?


「おバカ!!!!さゆりがあの女に譲ったらあの女の思うつぼじゃない!
勝手にいい気にはさせないわ!!
恋は戦争なのよ!!!!」

そんなしゅんとなったさゆりに強気で言った華奈。

華奈はどんな時も本気。

いつもガツンと言ってくれる。

だけど華奈、ここは図書館だよ?