「よぅし、私が圭太に聞いてあげるよ!」 「何聞いても同じだよ、話したくないって言われる。」 「千尋、よく耐えたなー!」 そう言ってまたさゆりは私の頭を撫でた。 けど、違和感を感じた。 圭太には好きな人がいる。 分かってる。 だけど…今、私の隣にさゆりがいる。 さゆりも圭太が好きなら…。 同じクラスで、席も近かったら…。 私、今まで知らないでさゆりに…。 私はいつまでたってもそれが気になって仕方なかった。