私のすぐ目の前に迫った、綺麗な顔。
ムカつくなぁ。頭突きしてやろうかな…。
本気でそん事を考える私を他所に、久瀬悠希は目を細めて笑った。
「ほら、早くしろよ」
「う、煩いっアンタ背、高いのよ!!しゃがんでくれなきゃ届かないの!!」
苦し紛れに言ってみると、久瀬悠希は屈んで更に私に顔を近付けた。
「………、」
「………」
「………」
近いな。
つーか、顔綺麗。
不良じゃなければ、モデルみたいなんだけどなぁ。
閉じた目蓋をじっと見つめながら、そんなことを考える私。
「いつまで待たせる気?焦らしてんの?」
「あ、いや、あの…」
こうなったら覚悟を決めろ!!浅川由奈!!
自分に暗示を掛けながら、私はその顔に近付いた。
