あーいえばこーいう…
これさっきも言ったな。
「ここだ」
校内はそんな広くないし、理事長室からここまでだって遠いわけじゃない。
それでも数分が何時間にも感じたのは何故だ…
後ろを見れば、宙が教室のドアをまじまじと見つめ…睨んでいた。
そんな見つめたって何も出てこねぇぞー。なんてったってドアだからな!
なんてことは自分の命を大事にしてるから言わない。
「1-K。お前のクラスはここだ」
「K?そんな人数いたんだ」
「ほっとけ」
宙は俺を一瞥し、興味無さそうに顔を背け、教室を見回した。
期待とか、転入生が持ってるような感情は全くない。



