「え、えっと……すいません…ここ、どこですか…?」 意識の戻った私は 初めに目に入った 横で腕組みして 船を漕いでいるその人に声をかけた。 「あ……起きた? 病院だよ。どう? どこか痛いトコ ある?」 お医者さん?でも スーツだし… 不思議に思いながらも 身体を起こそうとすると、頭に強烈な痛みが走った。 「…いったぁ……」 「あ、まだ起きない方がいいよ。落ちた時に 頭打ったみたい……ごめんね、受け止められなくて……」