ケータイを絶対に手放さない澪…あの男からの 連絡を待ってるのが わかる…
…いつも不安だった…もしあの男が 現れたら…澪は あっという間に 戻ってしまうだろう…
つきあってもうすぐ1年…澪の心は まだ俺には 向いてない…
そんな時…俺のマンションで シャワーをしている澪のケータイの着信音が バッグから 聞こえてきた…
珍しく 少し酒を飲んだからか…風呂に持って行くのを忘れたんだろう…
着信画面は…公衆電話…
俺は…通話ボタンを押した…
『もしもし…澪?…澪だろ? 和也だ!』
…全身から汗が噴き出した…とうとう 恐れていた日が来た…
でも…
俺は…一言も 発せず 終話ボタンを押して…機械オンチの澪は わからない…着信指定を設定した…公衆電話から…着信できない様に…

