「さすがは 命を守る消防士さん…」


「……お前の子だからだよ。だから…俺の子。しっかり守れよ」


和也にしっかりと腕を回して「はい」と返事をした。

和也 ありがとう…




「…あとは…旦那、だな 」


その言葉に…暖かい湯船に浸かっているのに

体温が下がっていく感じがした…

洸太……


「キレると 暴力とかは ないか?」

「キレた事ないけど…たぶん大丈夫」


…そういう人ではない。

たぶん ひとりで 痛みに耐える人…


小さい頃から…お母さんのいないひとりだけの家で、そうしていたはずだから…



そういう人に…私は 今から痛みを与える……