クルマは ホテルに入って行く…
「さ、着いた。降りるぞ」
「和也!教えてよ!…なんで いなくなったのか、なんで…連絡してくれなかったのか…ねぇ!」
さっさと 降りて先に行ってしまう和也を追いかけながら 聞き続ける…
「和也ってば!…あの『ごめん』も…待ってろって言われたら、私 何年でも待ってた!結婚なんか しなかった!ねぇ!…和也!…教えてよ!」
…部屋のドアを閉めた途端、肩をグッと掴まれる…
和也、そんな悲しい顔しないで…
「…そんな事、言うな。…聞こえるだろ…」
え?…あ、赤ちゃん…?
「お前が 待ってなかった事、怒ってない。…あんなメール送ったんだ。ある程度覚悟もしてた。だから 言うな。…赤ちゃんを否定するな…お前が守ってあげなきゃ…」
「…なんで…いなくなったの?…私 おいて…なんで?」

