和也が私の背中をさする…
…触らないで
触れられたところが 熱くなるから…
抱き締めて…欲しくなるから…
治まらない 吐気の中で そんな事を考えてる自分の心と…たたかっていた
「もう 帰ろう。このまま…連れて帰ったら……だめだよな?」
吐気が治まっても 立つのも やっとな私を見て 悲しそうに、声を絞り出すように和也が言う…
「……当たり前でしょ。私の家は…あそこ なんだから。シルビア、返して…」
息も 絶え絶えに…意地を張る…
「……お前…ちゃんと送るから…今日は諦めろ。」
そう言って 私を抱きかかえる…
掴まるふりをして…和也に…抱きついた…

