なんだよ。
ずいぶん冷静じゃんか。

「ちなみに、なお。お前何型?」
「え?AB型。」
「聖夜は?」

え?呼び捨て?
ま、いいけど、

「AB型のRH−。聖愛もだよ。」
「奇遇だな。俺もAB型のRH−だ。」

へ?

「あのぉー?」
「もしかしてまさっさん…」
「俺の骨髄をやろう」

うっ、うえからー!?
ってか、上から目線でなに軽く言っちゃってんの!?

「え、でも…」

聖愛もおどろく。ってか、俺もおどろいてるよ!

「なんだ、いやなのか?死にたいのか?」
「今死ねない。今死んだら、家族が、悲しむ」
「だったらおとなしく受けろ。」
「そう簡単に言うけど…」

とまどってる。聖愛がとまどってる。

「お前も説得しろ!都実!」
「わかった!聖愛!都実のお姉ちゃんになって欲しいから、生きるためにまさっさんから移植受けてください!」
「妃美佳も、來留も、せあっ子だから、まだまだ逝って欲しくない!」

そこまでいうか。なお…

「…。まだ、自分のために何もしてないんだから、移植受けてせあの人生のために生きて欲しい。」

俺は、思ったことを。
だって、本当のことだから。