「聖愛は?」

先生がためらってる。

「急性白血病になってた。」

やっぱり。

「やっぱり?こないだの診察の時、先生、おかしかったもんね。」
「あの時は、数値がちょっとおかしいくらいだったから、確信できなかったんだ。」
「そっか。聖愛も、もしかしたらって思ってたよ。」

最近すごく体調悪かったし。

「そっか…。どうする?また聖夜くんから骨髄もらう?」

前回、白血病になった時、聖夜から骨髄をもらった。けど…

「ううん。聖夜をこれ以上聖愛の犠牲にしたくない。骨髄バンクに登録して気長に待つよ。」

聖夜の体にも良くないし、今回は再発だから、慣れたし。

「わかった。だ、そうですよ。お母さん、聖夜くん。」