そう自分に言い聞かせ、屋上を出ようとしたとき、


「あいつと何話してた?」


後ろから聞き覚えのある声が聞こえた。


「奏思…。」


「なぁ、何話してたんだよ。」


「それは……」


言えない。

例え“仮”だったとしても、水城くんの彼女だったなんて。