「梨月、そろそろ帰る?」


「……うん。」


「よし、じゃあ帰ろう。」


支払いを済ませた奏思は、
袋を左手に持って、右手は私の手を握った。


私も握り返した。


でも、手を繋がれてもなぜか、前みたいにドキドキしない。


ねぇ……私、どうしちゃったの?

やっぱり………、
いやいや、そんなことない。