「ううん、大丈夫。」 「そっか。」 「なぁ。」 横から声がして、あたしとしおりちゃんは顔を向けた。 どっちに話しかけてるのかわからないから、あたしは黙って日向を見る。 「何?」 しおりちゃんが日向に声をかけると、突然あたしの腕を掴んだ。 「はっ?!」 「ちょっと借りるから。」 そう一言言うと、日向はあたしの鞄を持って保健室から出ようとする。 「ちょっ…!」 わけがわからずパニくるあたし。