いつものしおりちゃんに戻り、夏は再び日向のことを話し出した。
あたしはしおりちゃんが気になってチラチラと見てたから、正直夏の話は頭に入ってこなかった。
時折見せる、切なそうな表情。
喧嘩でもしてるのかな。
義理とはいえ兄弟だもんね。
余計なことを考えるのはやめにして、あたしも話に加わった。
あっという間にお昼休みは過ぎ、あたしと夏は教室に戻っていた。
「ふぁ〜お昼食べたら眠くなってきた。」
「おっきなあくび。」
この子は手で口を抑えるということをしないのだろうか…
でも、そういうところ夏らしいかな。

