眠れる保健室の美少女



「悪かったよ。」

「え…?」


まさか謝られるなんて思わなくて、思わず振り返ってしまった。


目の前の園田日向はいつもの顔じゃなくて真剣な顔。


ふざけてないって、すぐに思った。

だからあたしも園田日向と向き合う。


「悪かった…俺のせいで嫌な思いさせて。」

真剣な目に、思わず吸い込まれそうなってあたしは視線を床に移した。


「…あたしも、ごめん。」

「…しおりに言われたんだよ。椎香ちゃんが寂しそうなのって。だから、毎朝通ってた。」


やっぱり、夏の言うとおりだった。


「もう、いいよ。さっきのとそれでおあいこ。それで終わり。」

「…あぁ。」


ゆっくりと視線を園田日向に戻す。

「っ……」