「ありがとう、しおりちゃん。行ってきます。」 「いいえ。頑張ってね、授業。」 「うんっ」 何分かして目が覚め、あたしは教室に向かった。 教室に入ると、案の定、みんながあたしのことを気にかける。 大丈夫だよ、と明るく返事をしてから夏の元へ駆け寄った。 夏は下敷きを団扇代わりにして仰いでる。 「おはよー、椎香。」 「おはよ!」 席について、あたしも下敷きをパタパタとする。 「夏、お昼屋上いこう。」 「屋上?保健室は?」