この空気に耐えられず、あたしは逃げるようにベットに潜り込んだ。
「椎香ちゃん…」
小さく聞こえた、しおりちゃんの声。
あたしは頭から布団を出して、しおりちゃんの方に顔を向けた。
「しおりちゃん、ごめんね。」
「え…?」
まさかあたしが謝るなんて思ってなかったのだろう。
しおりちゃんは目を丸くしてあたしを見た。
「謝るのは、こっちだよ。ごめんなさい。」
「ううん。…当たっちゃっただけなの。」
しおりちゃんに対しては、ほんとに悪いと思ってる。
でも、あいつは許さない。
しおりちゃんを伝って謝ろうとしたって無駄なんだから。
絶対あいつの口から謝らせてやる。

