また図星をつかれ、あたしはぐっと下唇を噛んだ。
こんなやつに手なんか借りたくないもん。
「ほんとに、大丈夫だから。」
あたしは無視して鞄を持って保健室を出た。
校門を出てから少したった頃、あたしはくるりと振り返った。
「何だよ。」
無表情で聞いてくる男に、さらにイラっとする。
「なんでついて来るの。」
「家がこっちだから。」
「…そ。」
…それならいいんだけど。
さっきこいつが保健室で言ってた言葉の意味だと、多分送ってくれようとしたと思う。
もし仮にそうだとしたら、借りは作りたくないから追い払おうとしたけど、そうじゃなさそうだし。
あたしはまた前を向いて歩き出した。

