「ねぇ、ないならいいよ。」 「無理、見つける。」 もしかして、あたしよりたい焼き食べたかったりして。 「あ。」 「ん?」 大きいみたらし団子と書かれた旗を見つけて、あたしはお店に駆け寄った。 「おいっ…椎香…」 日向の声を無視して、あたしは人混みの中を掻き分けてみたらし団子のお店の中に入った。 「うわぁあ!!!」 ショーケースに並べられた、テカテカ光るみたらし団子。 おまけにあんこの団子もあってあたしのテンションは最高潮に達していた。