「日向、起きて」
「ん…?」
携帯を開いて時刻を確認すると、もうすぐで5時になろうとしていた。
「5時になるよ、クレープ食べるでしょ?」
「あぁ…うん。」
寝起きで意識がはっきりしてないのか、日向の目は周りをキョロキョロとしてからあたしを捉えた。
「今日は特別でクレープ2個奢ってあげるんだから、感謝しなさい!」
「え、まじ?」
「大まじよ。」
「…っし。」
小さくガッツポーズする日向を見て、あたしはぷっと笑った。
「…なんだよ。」
「別に、なんでも。」
クレープごときでこんなに嬉しそうにするなんて、子供みたいで結構可愛いじゃん。
いつものクールさなんて微塵もなかったよ、今の。

