「熱中症ね。」 終業式の今日、あたしは体育館に入って数十分で保健室行きになった。 ベットに横になって、お腹辺りまで布団をかける。 「ここ涼しいからこっちの方がいいや。」 「まぁ、確かにそうだね。」 ペンを走らせながらしおりちゃんは笑った。 「そうだ、しおりちゃん」 「ん?」 「彼氏さん、どんな人?」 この前彼氏いる発言してたし、あたしは気になってたことを言うことにした。 「え〜?そうだな〜」 ふふっと微笑んで、左手の薬指を見つめる。 その顔は、本当に幸せそうだった。