気が付けばまた自分のベッドで目が覚めた。
「……」
どういう事かは分からないが、それでも私は判断した。
土伊東桐耶は、則子を殺しかねない。
ペタペタペタ。
ペタペタ、ペタ。
もっと、もっと食べなければ。
殺ス為に食べなければ。
気付くのが遅すぎた。
知らずにあの瘴気に当てられていた。
だから食べても自分は削がれていたのだ。
あれが隣に居たから。
なら、もっと食べなければ。
夢のような世界は
今はもう地に足が着いていて
心地良かった食事は
今じゃただの暴食になっている。
でもそうでなければ殺せない。
まだ足りない。
食ベなければ。
夢のような、あの気持ちを取り戻す為に。
大丈夫。
あいつを殺してすり潰した後はまた、沢山沢山食事をして
空腹が満たされたら
また大人しく暮らすから
今までみたいに。
だから
ねぇ
「ショクジを」
「…………則子?」



