淡雪の恋





むっ、無言……!



うぅー……逃げなくても、なんか気まずいかも。


そ、そうだ。



「あ、のー……あなた、わたしが見えるの?」


「見えるけど?」


「…そーですか」


「…………」


「…………」



また無言に!!


うぅー……なんだかなぁ。



「あんたさ、幽霊なの?」


「はい?」



びっくりしてわたしは隣の人に思わず目を向ける。


綺麗な薄い茶色の瞳がわたしをまっすぐ見ていた。



「だってこの寒いときにその格好とかおかしいだろ。あんた、ほんとに人間か?」



やっぱりこの格好はおかしく見えるらしい。


と言うかそれよりも。



「なんでそんなに冷静でいられるの?」



仮にも自分とは違う種族に会ったんだよ?


それこそ異常な反応示すと思ってたのに……



「ふーん…やっぱり幽霊か」



はっ!まずは誤解を解かないと!!



「ち、違うよ!わたしは幽霊じゃない」


「じゃ、なに?」


「わたしは、雪の精だよ」

「雪の精?」


「そ!だから幽霊じゃないの。分かった?」



びしっと指をさしてその人の顔に向ける。



「へぇ……精霊に会うのは初めてかも」



そっと伸ばされた手にわたしは飛び退いた。



「なっ、何するの!?」


「触ろうかと」


「わたしを消す気!?」


「消す気なんてさらさらないけど。なんでそういうことになるの?」



あ。そっか。


わたしたちにとっては普通なことだけど知らないんだよね。



「わたしたち雪の精は人に触れられるとその体温で消えちゃうの」



だから触るの禁止ね、と言ってわたしは元通り隣に座った。



「そうなのか……それは悪かったな」


「分かればいいよ」



以外に素直。