◆Loves to You◇【短編集】




“バチン”





「えっ!!何!?」







トロフィーを手に持って見ていたら、突然部屋の明かりが全部消えた。


真っ暗…。








「おーい、春菜!!誕生日おめでとー♪」




すると


ドアの方からうっすらと赤いロウソクの光とともに、大きなケーキを持った旬がリビングに戻ってきた。





「っちょっと!?えっ…何?」



もうあたしの思考回路は完全に停止。




「春菜こっち来て。早く火消さなきゃ、ほら吹いて吹いて」


「えっ…あ、うん」



旬に言われるがまま、あたしは目の前に置かれたケーキのロウソクの火を吹き消した。





“パチパチ”




「いやぁーホントおめでとう♪」





握手とともに、部屋の明かりがパッと点けられた。