◆Loves to You◇【短編集】





“プルルル…プルルル…”





携帯の着信音にビクッと身体が震えて、我に返った。





誰でもいいから…







「もしもし…」




「あー春菜、この前ゴメン!!俺さぁーこの前適当な事ばっかり言っちゃって…。ホントにゴメン!!


ってか・・・春菜?」






「旬・・・」



少しの間止まっていた涙がまた溢れ出してきた。





「ちょっと、お前どうした!?今どこいんだよ!?」


「公園…」


「公園って学校んとこか?あぁー…じゃあウチ来いよ、すぐだろ!!」




「・・・うん」






旬の家…



頼っていいのかな…いなくなってしまう君に。


本当は


一人で何だって乗り越えられるくらい


もっともっと強くならなきゃいけないのに。





でも


今日だけは



今日だけは





あなたに会いたいよ…。