◆Loves to You◇【短編集】






“ガシャン!!”






あたしはその男が来る前に


ドアを勢いよく閉めて、とにかく走った。





走って…走って…走って…




とにかく走った。



よくわからないけど目からは涙が溢れ出してくる。



恐怖?


悲しみ?


失望?



自分の気持ちがよくわからない。




あたしはどうしたらいいんだろ…


もうこのまま誰もいない所へどこか消えてしまいたい…。





・・・…・・・…・・・…








気づいたら

あたしは学校の近くの公園のベンチの前にいた。



ここまでどうやって来たなんて全然覚えてない。






本当に

どうしてこうなっちゃったんだろう…。



もうあんなお母さんの姿、思い出すだけで吐き気がしてくる。


どうしてあたしの気持ちをわかってくれないの?





もうヤダ…。



ホントに嫌だ・・・。