━月曜日、学校。
「春菜お〜はよッ」
「おはよ…愛実」
「テンション低いなぁ…。まさかまたまたお菓子バカの事で?」
「うーん、それもそうなんだけど…」
あたしの机の目の前にある一枚の紙。
“進路希望調査”
書いて提出しろって言われたけど、高校3年生の今になっても自分の進路が決まらない。
本当は大学に行きたいけど、ウチにはきっとそんなお金ないし。
もっともっと負担かけたら、もっともっとお母さんがおかしくなっちゃう。
それにあたしが進学あきらめて就職したら、お母さんだって楽になるし。
もしかしたら
水商売もやめて、大好きだったお母さんに戻ってくれるかもしれない。
どうしよぉ・・・
「春菜…まだ大丈夫だよ?希望だから。ゆっくり考えな?」
そう言って愛実は、“大学”って書いてある欄に小さく丸をして勝手に提出しちゃった。
愛実には、本当の進路も家の事も全部話してる。
「ありがと…愛実」
「全然♪それよりさ、春菜明日誕生日じゃん?帰りあそこのパフェ食べに行こ、今日は特別におごってあげる!!」
「ホントに?なんかちょっと元気出たよ」

