ステップ・ブルー


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装飾は折り紙やポスターカラーで描いた看板のみの手作り感満載。食品は焼きそば、かき氷、フランクフルト、駄菓子の掴み取り、缶ジュース。レクリエーションには輪投げとおみくじと、あたしも担当する水ヨーヨー。

こんなちゃっちい夏祭りに誰が来るのかと不安だったけれど、開始と同時に近所の子どもたちが一斉にやってきた。子どもの後ろには親がぞろぞろくっついている。専門の業者が開く縁日が定番になっている昨今だが、このような手作りの祭りでも子どもたちには受けがいいようだ。

水ヨーヨーも一回五十円とあって、プールいっぱいに浮かべたものがどんどん売れてゆく。利乃ちゃんとあたしは、キャンプで使うような低い折り畳みの椅子に座って、かわるがわる来るお客さんの対応を続けた。


「ひとつください。」


利乃ちゃんと同じくらいの男の子がお母さんに連れられて訪れた。あたしがお母さんから百円を受け取りお釣りを返すと、利乃ちゃんが男の子に紐を渡した。紙縒りの先にヨーヨーを引っ掛ける金具がくっついているものだ。これで好きな色を紐が切れるまで釣ってもらう。無論、釣れなくても一つは持って帰れるのだが。

その男の子は青を上手に釣り、黄色にも挑戦したところで水に浸かった紐は無残に切れた。