「浮田、おはよう。」
「え?」
プールが七割がた膨らんだ時、なんとセンセイが現れた。
「中でここにいるって聞いてさ。準備を手伝ってるのか?」
センセイは淡い青色のポロシャツにジーンズ姿で立っていた。昨日も学校で会ったけれど、あたしは夏祭りのことを言わなかった。だから驚いた。
「だあれ?」
「こんにちは、沖田芯之介と言います。」
無邪気に問いかけた利乃ちゃんに、センセイは目線を合わせて丁寧に返事をした。二人のツーショットは違和感たっぷりだ。
「しんのすけ?しんちゃん?」
「そうだね、しんちゃんです。」
「ふふっ。」
そのやり取りに思わず噴き出してしまった。芯ちゃんだって。いい歳した教師なのに、四歳の女の子の前ではただの人だ。

